この記事は
いつかネパールでタンカを学んでみようとかネパールで美術教育に関わってみようという人には参考になるかもしれません。
タンカ以外は全部モダン
私は最初、小さな個人経営のタンカスクールで学んだあと、ツェリンアートスクールという学校に移りました。
個人情報の概念がないネパールで学校の事務に提出した私の学歴と職歴はあっという間に同級生が知るところとなりました。
「何か描いて見せて」というので近くにあったものをデッサンしました。
10分ぐらいで陰影と奥行きをつけた何かを描いた記憶があります。
「モダンアートを学んだの?へーーーー」と感心してくれました。
モダンアートは日本語にすると近代美術のことです。
近代美術(きんだいびじゅつ 英語: Modern art)またはモダンアートとは、西洋史の「近代」から言葉を借りて名付けられた美術史における近代、すなわち1860年代から1970年代の形式と考え方を指している。「近代」とは、一般的には封建主義時代より後の資本主義社会・市民社会の時代・Wikipedia
Wikipediaはこんな風に説明されています。
私は日本で現代美術を学んだ時期があります。学校への提出書類でどこまで書いたか、日本語の現代美術をモダンアートと適当に訳して書いたかな?いやいや、学校でコースの英語表記がmixed mediaだったのは覚えているからコース名まで書いたならそれかコンテンポラリーアートで提出しているはず、、、、
とその時はこれぐらいの「あれ?」だけで済んだのですが、似たような体験を何度かして同じ外国人で美術学校卒の人にこれを話すとどうも、タンカ業界の人はデッサンっぽいもの、写実的な表現を全部モダンとくくっているのではないかという話になりました。
私の時代の日本の美大の入試はほとんどデッサンがあったので現代美術を学んだ私も、日本画で古典を描いている人も一回はネパールでいうモダンを通ったことになります。
画面構成の時に陰影から描くところを見られて「日本でモダンアートを学んだの?」と聞かれたら
「はい。」
とネパールでは言うようにしています。
ネパールでタンカに関わる日本人がこれから出て
デッサンをしたことがない、でもマンガを描いていて色んなポーズがささっと描ける人は
モダンに入るのか、画風によるのか
それともMANGAで通じるのかなと想像しています。