烏口を持っていきたい

前回のネパールの滞在で私はネパールに溝引きセットを持っていきました。

溝引き棒と溝引き定規です。

溝引きはものすごくアナログなまっすぐな線を引くための道具です。

 

これを数セット持っていき絵師の仲間に

こう使うんだよーと作業を見せながら使い方を教えました。

 

「ジャパニーズ テクノロジー!」と拍手が起こったのは

驚きました。

 

定規をしっかりつかんで筆の柄を定規にあてて線を引く方法もネパールにはありますが

握力がないとこれができません。

定規をしっかり画面において描ける溝引き定規は主に女性に好評でした。

筆と溝引き棒をお箸のように持つので素手で食事をする人たちには難しいかなと

思いましたが練習すれば大丈夫でした。

私の筆と溝引き棒の握り方を動画で撮影していきました。

 

次の渡航でネパールに持って行きたいものに「烏口のコンパス」があります。

仏さまの光背を描くのに持って行きたいのです。

ポーバでここまでの正円を描くことはありませんがチベットタンカの絵師にこれを伝えたいなと思っています。

 

ネパールにもインクペン、竹ペンがあります。

おそらく50代以上の建築家は烏口を知っていると思いますが

タンカのほうに伝わっていないのが不思議です。

 

私が烏口を使ったことがありません。

まず私が使えるようになって、コンパスも使えるようにならなければと思います。

円定規も持って行って行きたいと思っています。